療育支援BOOK

作業療法士監修 療育支援BOOK

障がいを持つ児童たちの日常の行動を作業療法士の観点から解説した8Pの情報誌です。
「ブランコ」や「ホットケーキ作り」など生活の中で児童が経験する様々な場面を例として、児童はどのような心の移り変わりがあるのか?そういう行動に対して、どのような支援をするのが最善なのか?
解りやすく図を織り交ぜながら、分析しています。
「療育支援」を考えるための参考教材として、スタッフの勉強会のテキストとして重宝する一冊です。
より良い支援を行うためにこの本を活用してみてはいかがでしょうか?


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療育支援BOOK 5月号より抜粋

〜特集vol.002 子どものやる気を引き出すサポート〜より

○褒められてうれしい「できた実感」はもっとうれしい!
ブランコに座ることができても乗り続けることができず、お尻がすべってしまっていたBくん。乗る作業の分析をした結果から、乗り方の工夫をしたことでブランコを楽しめるようになりました。ではBくんについて「モチベーション」の視点で分析してみましょう。

事例1 褒められても「もう頑張れないBくん」
Bくんはじっとしていることが苦手な子どもで、走り回ったりジャンプしたり、スピード感がある遊びが大好きですが、体育のように決められた体操や協調運動は苦手です。Bくんに自信を持ってもらいたいというお母さんの思いから、縄跳びの練習を行いました。Bくんは、お母さんのことが大好きなので、お母さんの応援があれば苦手な縄跳びもチャレンジします。全力で腕と足を動かして頑張ると、ぎこちない動きで1回だけ跳べました。周囲が褒め「連続で2回跳んでみよう!」と促すと、もう一回やってみました。しかし、何度くり返しても連続2回は跳べません。Bくんあもう、褒められても「やってみよう」と思えなくなったようで、縄跳びを置いてしまいました。

最初は「褒められる」ことがBくんにとって縄跳びを頑張るモチベーションとなっていました。褒められることがうれしくて何度も頑張っていたのですが、Bくんは自分が縄跳びを1回しか跳べず、うまく跳べていないことはわかっています。何度もくり返し練習してもうまくできない状況が続き、とうとう「褒められる」ことがモチベーションにならなくなってしまいました。・・(以下略)

○内部的動機づけと外発的動機づけ
モチベーションには、内発的動機づけと外発的動機づけがあります。内から沸き起こるモチベーションを内発的動機づけといい「楽しい」「興味がある」「うまくできる」など、自分自身が満たされるから、能動的にその作業に取り組みます。外から与えられるモチベーションを外発的動機づけといい、その作業自体で得られる楽しさなどはないけれど「褒めてもらえる」もしくは「怒られる」といった、他者から与えられるものを動機に、その作業に取り組みます。今回Bくんのように、外発的動機づけだけでは活動の意欲を保つことが難しくなる場合があります。その場合は、Bくん自身が「楽しい、やりたい、チャレンジしたい」という内発的動機づけが持てるようにサポートすることで、本人の自信につながります。…(以下略)

○内部的動機づけをサポートする
内発的動機づけにつながるものを分析すると、それをすること自体が楽しいもの、うまくできることが楽しいもの、の2種類が考えられました。これらに加えて、外発的動機づけである「役割を果たすことができる」などといった、社会的な報酬を得られると、さらに自分自身…(以下略)

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